Design of everyday life(自分らしい生活をデザイン)

Life-Design , Self-management , Interior , Book etc..

差し込む光と緑と和モダン、構えない家族の生活を包み込む家 〜建もの探訪

 

 ご夫婦と男の子(6歳)、女の子(2歳)、4人家族の家。

 切妻屋根、土地は鰻の寝床で奥に行くほど細くなる変形敷地。外は周囲の家屋に合わせて白い壁、中は和モダンのテイスト。

 

 玄関を入ると内廊下。タイル床用の瓦。濃いグレーで雰囲気がある。

 階段を上がると北の間、骨董がよく似合う場。腰をおろして中庭の楓や紅葉を眺める。

 横に畳の間、窓際にワークスペース。家族全員が使用するとのこと。旦那さんと奥さんってこと? あれあれ、娘さんが気持ちよさそうにお昼寝している。日差しがとても温かい。

 

 更に半階段を上がると、キッチン。ここでも中庭を眺める。とても明るい。食事スペースはキッチンから続く曲がりテーブル。動きがあって、とても面白い空間。

 切妻屋根の光と影が面白い。外からの光の入り方が沢山のシーンを演出して、飽きさせない。奥さんも満足そう。

 リビングは掘り込みリビング。子どもも大人もリラックス出来る空間。座ると、キッチンまでが一望できる。

 

 屋上テラス。お気に入りの椅子が置いてある。守られた空間で、子どもたちも安心して遊べる。

 風呂場、槇の木製のお風呂。中庭の楓の木が落ち着く。

 隣が庭に面した寝室。灯篭が和を更に演出。子どもと夫婦4人でゆったりと眠れる空間。

 

 渡辺さんのコメント

 外は周囲と調和。中に一歩入ると和のテイスト。洋風生活にの中に和を上手く入れこんだ。バッハを尺八で吹くような。やり切る潔さ。庭をうまく使って広々した明るい空間を作り出した。

 住む人にとって、一年中飽きない家といえるんじゃないか。

 

 和モダンという強烈なスタイルだが、家族の生活感がにじみ出た家。娘さんの昼寝にも使えるワークスペース。違和感が全くない。構えていない。生活するのにだらけるでもなく、構えすぎる訳でもない。微妙なバランスの上に成り立つ感。そして、家族がその生活を許容している。それは外から受ける光と緑がそうさせているのかも。

 

 細長敷地に和モダンの曲がり屋(神奈川県茅ヶ崎市・我妻邸)

 

渡辺篤史の建もの探訪

http://www.tv-asahi.co.jp/tatemono/backnumber/#!/2014/23

 

■岸本和彦(acaa建築研究所

http://www.ac-aa.com/works/tsujidonomagariya.html