Design of everyday life(自分らしい生活をデザイン)

Life-Design , Self-management , Interior , Book etc..

家族の明るさと家の明るさが呼応した、高台の家〜建もの探訪

 ご夫婦2人の家。横浜の高台に建つ。
 斜め壁の印象的な外観。外観が黒、家の中が木の色でいいバランス。表札、ポストも家のフォルムと同様に斜め。玄関に至るスロープは広い。斜め壁がひさしにもなり、自転車が置けるのは便利。

 玄関を入る。全体が木の色。熱帯魚を飼っている。旦那さんの趣味とのこと。家から帰ってくるときに水槽の照明が明るく、目印になっている。
 階段を登ると、ダイニング。斜め壁にある本棚が圧倒的。奥さんの趣味の本を置く場所をできるだけ大きくとるよう、建築家に要望したとのこと。上の本は登って取れる。飾り棚があるスリット窓。外からの目隠しになっている。"外が見えて、外から見えない"窓を要望した。

 キッチン。景色が見える、セミクローズ型。2人で作業ができるように広めに作ってもらったとのこと。天井が高い。広がりに貢献。パントリー。散らかりそうなものは全てここに収納されている。

 6段の階段を登ればリビング。10畳。スキップフロアなので、高台の一番いい風景が切り取って観れる。ソファー。"シエスタ"という名。横になれて気持ちいい。中庭のようなテラスは、南側からの光を取り込める。洗濯物も気にせず干せる。

 予備室。将来の子ども部屋。シンプルだが、テラスからの光で明るい。

 1階。階段下が床下収納。

 水回り。白が清潔感溢れている。旦那さんの体格に合わせて広めない空間。

 寝室。斜め壁にもたれかかって、本が読める。簡素だがシンプルな空間。

 

 渡辺さんのコメント
 人の営みをいろんな角度から取材する新聞記者の旦那さん。そのご経験を踏まえて、自分の家づくりをいろいろと考え、建築家が手助けしたのだろう。本当におおらかで、優しい家。ご夫婦の個性によくあっている。この建物が触媒になって、ご夫婦の生活がさらに変化していきそうで、本当に楽しみ。

 

 旦那さんと奥さんが明るい。特に旦那さんが明るくて、笑顔が気持ちいい。その明るさが家にも現れている。
 建築家に細かくディテールを注文したというよりは、ご夫婦のキャラクターと生活を踏まえて、建築家が答えを出したという感じ。ご夫婦も大満足されたのではないか。
 スキップフロアになっているリビング、ダイニング、キッチンの見晴らしと明るさを最優先している。ご夫婦と友人たちが、楽しくコミュニケーションが取れる空間になっている。
 家族の明るさと家の明るさが呼応した、高台の家

 

 のぼれる斜め本棚の家(神奈川県横浜市・佐藤邸)

 

渡辺篤史の建もの探訪
 http://www.tv-asahi.co.jp/tatemono/backnumber/#!/2014/41

■藤井伸介建築設計室
 http://homepage3.nifty.com/kenchikuka/shinyo.html