Design of everyday life(自分らしい生活をデザイン)

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私が考える「7つの習慣」の本質とは何か?⑤

 第5の習慣「理解してから理解される」は、コミュニケーションの習慣です。

 

まず相手を理解しようとする。

「私たちは、急いで問題の中に飛び込んで、何らかのアドバイスで問題を素早く解決しようとする傾向が極めて強い。しかも、多くの場合、診断する、あるいは問題を深く理解する時間をとることを忘れてしまっている。」

「7つの習慣」 理解してから理解されるー感情移入のコミュニケーションの原則

 

「話をしているとき、ほとんどの人は、理解しようとして聞いているのではなく、答えようとして聞いているのだ。話しているか。話す準備をしているか、二つにひとつである。」

「7つの習慣」 理解してから理解されるー相手を本当に理解するためには

 聞くという行為には5つのレベルがあると著者は言います。①無視する、②聞くふりをする、③選択的に聞く、④注意して聞く、⑤感情移入して聞く。そのうち、①〜④は自叙伝的に話を聞くということです。⑤の「感情移入して聞く」ことが重要になります。

 自叙伝的な聞き方に基づく回答はえてして、①評価する、②探る、③助言する、④解釈する、に陥りがちです。お互いのやりとりの中で、自分の発言が①〜④になっていないか振り返ってみることを著者は推奨しています。

 自叙伝的な話の聞き方は、問題に対して自分なりの解釈をし回答をすること、相手をコントロールすること、操ることが動機になっています。

 この動機は自分が意識しているものではありません。相手を手助けしたいという気持ちはあるはずです。しかし相手からはこのような動機だと認識されてしまうのです。相手を理解できていないということなのです。

 急いで問題に対して回答しようという気持ちが強すぎれば、相手を理解することがおろそかになってしまいます。

 そして、相手を理解しなければ問題が何かさえ取り違えてしまいます。相手を理解して初めて、問題が何かを理解できるのです。

 相手を理解する=感情移入の本質は、相手に賛成することではありません。感情的にも知的にもその人のことを理解するということなのです。

 

まとめ

「本当に理解したいという気持ち、人格、相手との高い信頼残高、感情移入のスキルを身に着けなければ、ほかの人の見地に立って、その人の見ている世界を見ることは絶対に出来ない。」

「7つの習慣」 理解してから理解されるー四つの自叙伝的な反応と感情移入

 感情移入のスキルとは、①話の中身を繰り返す、②話の中身を自分の言葉に置き換える、③感情を反映する、④内容を自分の言葉で言い、同時に感情を反映する、これら4つです。

 ギリシャ哲学の言葉、エトス(個人の信頼性)、パトス(感情移入)、ロゴス(理論)、この順序で相手とコミュニケーションすることが大切です。

 自分がまず相手を理解することが、先の第4の習慣「Win-Win」の扉を開きます。なぜなら相手を理解して初めて、お互いが利益を得る結論を見いだせるからです。