Design of everyday life(自分らしい生活をデザイン)

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合理主義と温かい感性がバランスした、5人家族の高台の家 〜建もの探訪

 ご夫婦と男の子兄弟と娘さんの五人家族。
 高台に立っている扇型の家。木々の中に立つという印象。外壁も白で清潔そう。窓枠の黒がいいアクセントになっている。


 入り口を入るとすぐに見晴らしのいい景色。吹き抜けも気持ちいい。子供さんの写真が吊り下げている。外には山羊を飼っている。外の雑草を食べてくれる。
 内部は清潔な白がメインカラーだが、木の色が温かみを加えている。
 キッチン、食事スペース。全体が見えるような中心に設置。対面キッチン。パントリー。後ろに設置しているので、片付いている。
 デッキスペース。階段状になっているので、座って景色を眺めることができるか。夜も風呂上がりなど、気持ちいい。
 奥には、奥さんとご主人さん共有の書斎。狭い空間だが、こもれるいい場所。
 一段上がってリビング。窓が大きくて明るい。テレビ台下がスリット窓で、明るさと風通しに貢献。
 和室空間。四畳半。子供さんの遊び道具も。大きな絵をかけたようにも見える黒塗りの壁は間接照明にもなっている。小窓からも山羊が見える。
 大きな黒板がダイニングに。マザーテレサチャップリンの言葉が書いてある。子供さんの落書きにも使える。
 ダイニングテーブルは作り付け。Yチェアが二脚。この家の雰囲気によく似合っている。

 

 二階。吹き抜け空間が気持ちいい。光と風を一階に落とす、フラットエキスパンドメタル。歩いても痛くない。将来の子供室。窓からは田んぼが見える。
 洗面、水回り。バスルーム。白で清潔感が溢れている。スリット窓もあり、風が通りそう。一緒に入れるように洗い場も広く作ってもらった。
 二階ホールにも子供さんの写真が吊り下げている。暖かい雰囲気を醸し出す。
 ロフト空間。第二の子供部屋を予定しているとのこと。
 寝室。角部屋で窓が大きく、素晴らしい景色。風も通りそう。

 

 渡辺さんのコメント
 高台の景色のいいところに立っている。牧歌的風景。若夫婦、子育ての家といっても過言ではない。
 建築家は何度もこの土地に足を運んだだろう。風の通り方など。どういう風に物が見えるのか。感性が豊かな家。色々なことが感じられるスペースづくり。丈夫で使いやすい。外から見ても、内部空間を見ても、風景を見ても美しい。そこで子供を育てるということで、大いなる力をいただける。

 

 要所に子供さんの写真があって、暖かさを醸し出している。白が基調でモノが少ない、とてもシンプルな家なのに、随所にある木の色や子供さんの写真が暖かい雰囲気を加える。外の山羊の鳴き声がさらなる暖かさを醸し出す。合理主義に走りがちなところを、奥さんの温かい感性と工夫でつながり溢れるぬくもりある家になった。
 合理主義と温かい感性がバランスした、5人家族の高台の家。

 

 崖に飛び出すハの字型の家(神奈川県伊勢原市•堀邸)

 

渡辺篤史の建もの探訪
 http://www.tv-asahi.co.jp/tatemono/backnumber/#!/2014/38
■GEN INOUE(「崖と手をつなぐ家」)
 http://www.architect.bz/