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企業の決算日が集中している

先日、年度末の銀行に寄った。
外から見て混み合っているなあと思ったが、入ってみてびっくり70人待ち。
終了時間30分前ということもあったが、気が遠くなるような状況。結局1時間超待たされた。企業の年度末決算の手続きが多かったようだ。
企業の決算日の集中が弊害を生んでいるんじゃないか?

企業の決算日は、必ずしも3月末と限定している訳ではない。でも、多くの企業が3月末決算を採用している。 有価証券報告書を提出している企業の69.8%が3月末決算とのこと。(※1)

3月末決算を採用する企業が多い理由は、いくつか言われている。(※2)

1 国や地方公共団体の予算編成期間が4月〜3月であり、3月は発注に伴い売上が増加するため。
2 総会屋対策(株主総会の一斉開催から逆算して3月決算へ)
3 税法の改正のほとんどが4月1日適用(3月以外の決算にすると事務が繁雑になる。)
4 教育機関の区切りが3月(新入社員の入社時期を教育機関と合わせる)

でも、海外展開を行う企業が増える中で、12月末決算を適用する企業(米、中、欧は12月決算が多く、連結決算をする際は決算月を合わせる必要がある。)や棚卸しを考慮して2月末決算を適用する企業も出てきている。(12月末決算導入企業は8.4%、2月末決算導入企業は5.4%(※1))

先ほどの3月末決算を採用する企業が多い理由の中で、2や4は環境変化に伴い徐々に薄らいできている。しかし、1、3の理由は残っており、国や行政による決算日集中緩和策をとる余地はたくさんあるんじゃないか。

もうひとつ、開業時に定める決算日をこれまでの企業を参考にすると3月になってしまうというマインドもある。
つい思考を停止して他の企業と同じにしてしまう。そしてその影響を後で振り返らずそのまま受け入れてしまうという流れも、見直していいのではないかな。

※1 『会計・監査ジャーナル』2010年7月号
※2 お茶でも飲みながら会計入門(36):日本企業の決算日、「3月末」が多い4つの理由
  http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1008/26/news112.html